アンデルセングループで、パン店のフランチャイズチェーン(FC)を展開するマーメイドベーカリーパートナーズ(東京・品川)は加盟店への支援を強化する。パンの付加価値を高めるため、5年で100の加盟店に石窯オーブンを無償で貸与する。店舗数を増やすため、開店時の初期費用が少ない制度も導入した。FCのテコ入れで2017年3月期の売上高を、今3月期計画比17%増の146億円に引き上げたい考えだ。

石窯オーブンは独社製で、マーメイド社が約250万円で購入して希望する店に貸し出す。パン生地を置く焼床は石製で、窯の上部にもセラミックを塗工した鉄板を配置して遠赤外線効果を高めた。外側がこんがり、内側がしっとり焼けるという。「石窯」と銘打った商品群を加えられることなどから増収が期待できるとしている。

石窯設備を導入する加盟店とは、新しいデザインの看板・設備の導入、店長や製造・販売担当者の研修受講・社内資格取得などを条件に新たな契約を結ぶ。新契約では従来よりパン生地の卸価格を下げて加盟店の売上高総利益率を約5ポイント引き上げ、石窯導入を促す。

新契約は5月に改装した千葉県市川市の店舗と結んだのが第1号で、9月には兵庫県尼崎市の店が続く予定。「リトルマーメイド」と呼ぶ店の数は12年3月末で342店(一部直営店を含む)。17年3月末までの5年間に改装店で62店、新店で38店の石窯導入を見込む。

加盟店の初期負担を軽くする制度も整備。加盟店オーナーは製造・販売設備などを取得するため、開店時に2500万~3000万円の資金が必要だった。新制度では製造・販売設備などをリースで利用できる。初期費用は最少でFC加盟金300万円のみに抑えることも可能。マーメイド社の吉田之彦社長は「やる気のあるオーナーが参入しやすくした」と話す。

リトルマーメイドの店舗数は1998年12月の535店をピークに減少傾向にある。スーパー内店舗の採算悪化や同業他社との競争激化が主な要因。12年3月からの5年間では新規開店38店、閉店20店と18店の純増を見込む。マーメイド社は持ち株会社であるアンデルセン・パン生活文化研究所(広島市)の子会社。

 
2012.8.9. 日経電子版より
 
アンデルセン・パン生活文化研究所