1都11県で書店を運営する明屋(はるや)書店(松山市)はセブンイレブンを併設した融合店の本格展開に乗り出す。
現在、愛媛県内外の十数店舗を併設店舗の候補に挙げており、数年内の実現を目指す。2014年3月、松山市内にオープンした1号店が前年を上回る売り上げとなっており、集客力を高める新たな店舗戦略に位置付ける。
融合店は2014年11月開業の愛媛県西条市の店舗を含めて2カ所ある。さらに四国や中国、九州にある路面店など直営十数店を候補に、セブン―イレブン・ジャパンと交渉を始めた。詰めの協議に入っている店もあるもようで、早ければ数年内に十数店が転換する見通し。
融合店は明屋書店の提案で実現し、1号店は松山自動車道の松山インターチェンジ近くにある既存店舗を約2千万円で全面リニューアルしたものだ。店舗面積約920平方メートルのうち約200平方メートルをセブンイレブンの店舗として貸与し、両店を行き来できる出入り口や共通の休憩・情報発信コーナーを設置した。
書店の売り場面積は約20%減ったが、来店客数が増加。児童向けの書籍が伸び、直近の11月の売上高は前年同月比4%増だった。子育て世代の主婦などコンビニエンスストアの客層を取り込むことができたと分析している。ほかにセブン側からの賃料収入も見込めるため経営効率が向上したという。
明屋書店は今後、融合店の運営ノウハウを蓄積し、筆頭株主で出版取り次ぎ大手のトーハンにも提供する考え。出版物の販売額は年々減少しており、各地の書店経営は厳しさが増している。トーハンが全国の取引先の活性化を支援するのに生かせるとみている。
明屋書店はフランチャイズを含め全国に80店を展開する。2014年6月期の売上高は137億円。

2014.12.11. 日経新聞より