食品メーカーの秀穂(千葉市)はイスラム教の戒律に沿った原料や製法で生産した「ハラル認証食材」を使ったラーメン事業を今春から開始する。
フランチャイズチェーン(FC)加盟店を募り、麺やスープを販売する。イスラム教徒(ムスリム)の訪日外国人や国内在住者が増えており、ハラル対応食材を新たな経営の柱として育成する。
ラーメン店向けの食材を生産している那須工場(栃木県那須町)に専用の設備を導入し、日本アジアハラール協会から認証を取得した。
2月中に3000万円かけて設備を増強し、3月以降、本格生産できる体制を整える。
生産品目は生麺やしょうゆ、味噌、塩のスープ、焼き肉のたれ、鍋のもと、キムチ、くきわかめなど。チャーハンのたれやゆずこしょうなども開発を進めており、順次商品数を増やす。
秀穂がメニューを提案し、フランチャイズ加盟店は牛肉や鶏肉、野菜などの具材は自前で調達する。秀穂は食材供給に加え、店舗運営やムスリムへの対応などについてアドバイスをする。
加盟店がハラル認証を取得するかどうかは店舗の判断に任せる。認証を取得しなくても、同社の食材を利用することで豚肉やアルコールを使用しないラーメンメニューをそろえることができる。こうした点をアピールすることで利用者の開拓は可能とみている。
同社は「ラーメンとん太」や「喜多方らーめん会津屋」などの統一した店名のほか、店名や店づくりをオーナーが自由に決められる「フリーネームFCシステム」などでラーメン店をフランチャイズ展開している。店舗数は約230店で、那須工場から食材を供給している。
こうしたFC運営のノウハウを活用し、今後はハラル対応のメニューを充実した新たなチェーン店を育てる計画だ。

2016.2.4.付 日経新聞より