近鉄百貨店は2017年2月期に地方都市などにある5つの中規模店を一斉改装する。
合計24億円を投じ、集客効果が高い食品のほか、好調な化粧品やバッグの品ぞろえを強化する。膨らむ訪日客需要の恩恵が及びにくく、苦戦する地方店舗などをテコ入れする。
改装するのは奈良店(奈良市)、橿原店(奈良県橿原市)、和歌山店(和歌山市)、四日市店(三重県四日市市)、上本町店(大阪市)。いずれも年商200億~250億円で、中核であるあべのハルカス近鉄本店(大阪市)の約1000億円に次ぐ規模だ。
和歌山店は婦人用バッグで新ブランドを導入したり化粧品売り場の内装を替えたりするほか、4月には生鮮食品売り場を全面改装する。奈良店は今春、30~40代の家族層などを取り込むため、東急ハンズを導入する。
四日市店は夏から秋にかけて、ベーカリーやカフェなどの食品の新ブランドを相次ぎ導入する。いずれも同社がフランチャイズチェーン(FC)契約を結んで自ら運営することで、ノウハウを蓄積して他店への展開も目指す。
日本百貨店協会によると、15年の百貨店の地区別売上高は東京や大阪など10都市の合計は14年比1.2%増えたが、それ以外の地方では3.0%減った。業界を下支えする富裕層や訪日客の来店が少ないうえ、ショッピングセンターなどと品ぞろえが似ているため競合しやすい。

2016.3.23.付 日経新聞より