学研ホールディングス(HD)は学習アプリの受講生が疑問点などを質問できる「学研スクエア」を全国で展開する。2020年度までに1万ヶ所で対応する体制を整える。オンライン教育の課題である質問対応などの受け付け拠点としてリアルの教室を活用するとともに、学習塾利用のきっかけにする。ネットとリアルを組み合わせて学習効果の底上げを狙う。
同社は7月にタブレット(多機能携帯端末)などの学習アプリを使ったオンラインサービス「学研ゼミ」を始めた。
ゲーム感覚で問題を解いて各単元をクリアしていくドリルやデジタル事典などのコンテンツを月額540円から手軽に利用できる。小中学生を対象に現在、1万5000人を超える利用者がいる。
オンライン学習サービスの人気は高まっているが、きめ細かな質問対応や、生徒がつまずいた時の復習ポイントなどの指導が難しいという課題がある。そこで全国で同社が展開する学習塾に足を運べば、教室の先生に直接質問できる場を設ける。このほど神奈川県藤沢市に開いた教室で11月からサービスを始める。
料金は学研ゼミの利用も含め、月額1080円。毎月1回、学研教室の先生に1時間までオンライン学習で分からなかった問題について質問できる。
学研HDは主に小学生向けに算数や国語、英語などを教える学習塾「学研教室」を全国1万5千カ所展開する。ここで新サービスも提供し、「学研スクエア」と名称を変える。直営教室200拠点から始めてノウハウを蓄積し、順次フランチャイズチェーン(FC)教室にも広げる方針だ。

学研スクエアでは、保護者向けに、受験や地域ごとの進学情報提供や相談イベントも定期的に開く予定。これまでは各教室が独自に企画していたが、今後は学研HDが主導する。
コンピューターのプログラミング教育の導入や20年度の大学入試制度改革など教育を取り巻く環境は変化している。学研教室の主要な顧客である小学生も早い段階から進路や方向性を決める重要性が高まってきたため、相談やサービスを提供できる場所としても学研スクエアを活用する。

2016.10.13.付 日経新聞より