北陸の外食チェーンや食品メーカーが東南アジアで事業を拡大している。
カレー店のゴールドフーズ(金沢市)は今年1年間でタイの店舗数を2倍以上に拡大する。ヤマト醤油味噌(同)はシンガポールで業務用調味料の販売を3割増やす。アジアでは中間層の台頭で外食市場が急成長している。日本の食文化への関心が高まっていることも追い風となっている。
カレー店「ゴールドカレー」を展開するゴールドフーズは、現在4つあるタイ・バンコクの店舗を年内にさらに1店増やす。
2016年は既に2店を出店済みで、1年間でタイの店舗数は倍以上になる。
すべて現地法人を通じた直営店で、濃厚なルーの風味で知られる「金沢カレー」を売り込む。
17年以降はフランチャイズチェーン(FC)展開に乗り出し、将来はベトナムやカンボジアへの進出も探る。

ヤマト醤油味噌は、シンガポール資本でマレーシアでも店舗展開する日本料理チェーン向けに、煮物やうどんに使う調味料(料理だし)を2年前から供給している。
同社を含め、料理だしの輸出量は月間約4千本と前年より3割増のペースで推移している。

タイでラーメン店をFC展開するハチバンは、今年4~9月に新規に3店を出店し112店とした。
年度内にさらに1~2店増やす予定だ。

アジアの新興国では外食市場が急成長している。経済産業省などの推計によると、タイの外食市場規模は15年の239億ドルから20年には306億ドルに拡大する。
ベトナムは210億ドルが342億ドルに増え、タイを逆転する。中間所得層の増加でファストフードやレストランの需要が拡大。食文化が日本と比較的近いことも日本勢には有利となっている。
ただ、相次ぐ進出でアジアの外食業界は競争も激しくなっている。
人件費が上昇傾向にあるほか、日本食に対する消費者の舌も肥えているという。事業展開にあたっては、現地の消費者ニーズを入念に見極める必要がある。

2016.11.5.付 日経新聞より