吉野家ホールディングスは来春、傘下の「吉野家」で育児を理由にした時短勤務社員向けの支援金制度を導入する。時短勤務によって目減りする収入の一部を補う。
月間で最大5万円を支給する。時短勤務による給与の減少を企業がカバーするのは珍しい。収入源が限られるシングルマザーなども時短勤務を選びやすくして、育児との両立を支援する。
導入するのは「育児短時間勤務支援手当」。
短時間勤務を選ぶと、労働時間が短くなるのに比例して給与も減る。世帯収入が限られる人にとっては時短勤務による収入減少の影響が大きかった。新たに導入する手当では目減りした月給分を最大5万円まで補う。対象とするのは世帯全体の収入が年間600万円以下の社員に限定する。
8月に先行的に関東地方の店舗を運営する地域会社の社員限定で同手当を導入した。来春をメドに全国の吉野家の社員に適用を広げる。
現在は子育てによる時短勤務を選んでいる社員は「ほとんどいない」(同社広報)というが、手当制度導入で育児を理由にした離職を防ぎたい考え。
外食産業は慢性的な人手不足の状態が続く。吉野家HDも女性社員が働き続けやすい環境を整えて、人手不足の解消につなげる。

2016.11.9.付 日経新聞より