加盟店開発における「検討度」という考え方

― 面談につながらない理由を、構造として捉え直す

問い合わせ後の混乱を整理するために

前回の記事では、
加盟問い合わせの後に起きているのは「失注」ではなく、
判断を保留している状態や、条件を整理している途中の状態
であることが多い、という話をしました。

それにもかかわらず現場では、

  • 面談に来ない=見込みがない
  • 反応が薄い=温度が低い

といった、やや単純化した整理が行われがちです。

ここで一つ、

加盟店開発の現場を整理するための

便利な“ものさし”として紹介したいのが、

「検討度」という考え方です。

「検討度」とは何か?

熱量ではなく、判断の進み具合

検討度とは、
「どれくらい本気か」という感情の話ではありません。

  • どこまで条件が整理されているか
  • 何が決まっていて、何が決まっていないか
  • 判断に必要な材料がどこまで揃っているか

といった、判断の進み具合を示す考え方です。

つまり、
検討度が低い=やる気がない
ではなく、
検討度が低い=まだ判断材料が足りない

という状態を意味します。

なぜ「検討度」を意識する必要があるのか

面談につながらない理由が見えてくる

問い合わせ後、面談につながらないケースの多くは、

  • 興味がない
  • 本気ではない

からではなく、

  • 物件が未定
  • 資金の目処が立っていない
  • 家族や社内で話せていない
  • 比較対象が整理できていない

といった理由で、

判断を進められない状態にあります。

この状態を一括りに

「見込みが薄い」としてしまうと、

加盟店開発は常に“途中で止まる”構造になります。

検討度で見ると、問い合わせはこう分かれる

シンプルな4つの状態

検討度は、細かく分ける必要はありません。

実務では、次のような整理で十分です。

  • 検討度A:条件がほぼ揃い、具体的に動ける
  • 検討度B:興味はあり、条件を整理している途中
  • 検討度C:情報収集中で、判断はこれから
  • 検討度D:現時点では対象外、または優先度が低い

重要なのは、

BやCを「ダメな見込み」としないことです。

むしろ加盟店開発の仕事は、

BやCをどう扱うかで成果が大きく変わります。

検討度を意識すると、対応が変わる

同じ対応をしない、という発想

検討度を意識すると、

「全員に同じ説明をする」

「全員を面談に呼ぶ」

というやり方が、必ずしも合理的でないことが見えてきます。

例えば、

  • 検討度A:個別面談・物件・収支の具体化
  • 検討度B:条件整理のための情報提供や事例共有
  • 検討度C:全体像が分かる資料や定期的な接点
  • 検討度D:今は深追いしない

というように、

検討段階に応じて関わり方を変えることができます。

これは「追客」ではなく、

判断支援です。

次の一手に進む前に、整理しておきたいこと

営業の中にある「ブリッジ」という役割

加盟店開発は、営業活動の一つです。

ただしその中でも、少し特徴的な役割を担っています。

それは、

すぐに売ることでも、契約を迫ることでもなく、
判断が前に進む状態を整えることです。

問い合わせから面談、そして具体検討へ進むまでの間には、

多くの迷い・未整理・条件不足が存在します。

この部分が整理されないまま次に進むと、

  • 温度感が合わない
  • 話がかみ合わない
  • 結果として失注が増える

といったことが起こりやすくなります。

加盟店開発が担っているのは、

この「判断が止まりやすい区間」をつなぐ役割です。

言い換えるなら、

加盟店開発は、

営業プロセスの中にある“ブリッジ”のような仕事

とも言えるのではないでしょうか。

それは、問い合わせ直後から本格検討に入るまでの、
最も判断が揺れやすい局面を支える役割です。

2026年に向けた加盟店開発の視点

個人の腕から、仕組みへ

こうした「ブリッジ」の役割を意識すると、 検討度という考え方の意味も、少し違って見えてきます。

検討度を意識するということは、 加盟店開発を「個人の感覚」から 「チームで共有できる視点」に変えることでもあります。

  • 今、この問い合わせはどの検討度か
  • 何が揃えば次に進むのか
  • 誰が、何をサポートするのか

これらが言語化できると、 加盟店開発は「担当者の勘」ではなく、 チームで判断を揃えられる仕事になっていきます。

その結果として、 加盟店開発は属人性から一歩離れていきます。

次回に向けて

では、

  • 検討度をどうやって見極めるのか
  • どんな質問をすれば判断材料が見えるのか
  • 検討度を社内でどう共有すればよいのか

次回は、

「検討度を見極めるための具体的な問い」

について考えていきます。

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