
― 加盟店開発が止まる「見えない分岐」を考える
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問い合わせ後の沈黙は、よくある光景
加盟店開発に関わっていると、こんな経験は珍しくありません。
• 資料請求があった
• 初回のメールや電話でやり取りはできた
• しかし、その後反応が薄くなる
• 面談に至らないまま、自然消滅する
結果として、
「今回の問い合わせは見込みではなかった」
と整理される。
前回の記事では、こうした状況を
「ネットのリードは質が低いから」と片付けてしまっていないか、
という問いを投げかけました。
今回はもう一歩踏み込み、
問い合わせの“その後”に、実際何が起きているのかを考えてみます。
加盟検討は、一直線には進まない
検討は「前進」より「揺れ」が多い
加盟を検討する人や法人は、
問い合わせをした瞬間に「覚悟が決まっている」わけではありません。
実際の頭の中では、
• 本当に自分(自社)にできるのか
• 資金は足りるのか
• 家族や社内は納得するか
• 物件は見つかるのか
• 他の選択肢と比べてどうか
といった考えが、行き来しています。
つまり、問い合わせ後に起きているのは
前に進むか/やめるか の二択ではなく、
「考え続けている状態」「条件を整理している状態」
であることがほとんどです。
本部が見ている景色と、検討者が見ている景色のズレ
本部側の整理の仕方
多くの本部では、問い合わせ後の状況を次のように整理します。
• 連絡が取れた → 見込み
• 面談に来た → 有望
• 面談しない → 見込み薄
• 反応がない → 失注
これは、管理上は分かりやすい整理です。
しかし、この整理は
「本部側の都合」で区切った見方でもあります。
検討者側で起きていること
一方、検討者の側では、
• 今はタイミングが合わない
• 条件が一つ足りない
• もう少し情報が欲しい
• 家族(社内)と話せていない
といった理由で、
判断を保留しているだけのケースが少なくありません。
ここに、本部と検討者の認識のズレが生まれます。
「失注」と「未整理」を分けて考える
本当に失注なのか?
問い合わせ後に動きが止まったとき、
それは本当に「失注」なのでしょうか。
• 条件が整えば再検討する余地がある
• 別のタイミングなら動く可能性がある
• 判断材料が不足しているだけ
こうした状態をすべて「見込みなし」と扱ってしまうと、
加盟店開発は常に“刈り取り不足”になります。
加盟店開発に必要なのは「判断の整理」
ここで視点を変えてみます。
加盟店開発の役割は、
すぐに契約させることではなく、
検討者が判断できる状態を整えること
だと考えたらどうでしょうか。
• 何がネックになっているのか
• どの条件が揃えば前に進むのか
• どんな情報が不足しているのか
それを整理し、言語化し、共有する。
この工程が抜けていると、
問い合わせ後のプロセスはブラックボックスになってしまいます。
問い合わせ後には「分岐」が起きている
脱落ではなく、分岐として捉える
加盟店開発の現場で起きているのは、
「上から下へ落ちていく」動きではありません。
実際には、
• 物件あり/なし
• 資金目処あり/なし
• 個人/法人
• 今すぐ/将来
といった分岐が、問い合わせ後に次々と発生しています。
この分岐を無視して
一律に同じ対応をしてしまうと、
検討者とのズレはさらに広がります。
2026年に考えたい加盟店開発の視点
「売る前に、整える」
2026年の加盟店開発で意識したいのは、
• すぐに動く人だけを追わない
• 問い合わせを即ランク付けしすぎない
• 判断途中の人を、途中のまま扱う
という姿勢です。
加盟店開発は、
営業活動である前に、
判断プロセスを支える仕事なのかもしれません。
次回に向けて
では、
• この「分岐」をどう整理すればいいのか
• 検討段階の違いをどう見える化するのか
• 営業に渡す前に、何を共有すべきか
次回は、「加盟店開発における“検討度”という考え方」について掘り下げていきます。







