御嶽山の噴火や台風の直撃など相変わらず自然の猛威にさらされ、
気候変動の影響から社会生活も以前とはかなり趣を異にいているような気がします。
温暖化の進展で衣替えの季節も少し遅くなっているようです。
10月の声を聞いてもまだクールビズが続いている方が多く見受けられます。

そんなふうに季節の移り変わりが以前と比べて少し時期が遅れている一方で、
季節のイベント告知はどんどん早まっています。
毎年感じていることですが、デパートやスーパーなど小売業界の季節のイベント告知は
そこまで早めなくてもといった印象を受けます。
デパートでは、もうおせちのコーナーが設置されています。9月の末には、カタログが届いていました。
年末までまだ3ヶ月もあると思うのか、もう3カ月しかないと思うのかなのでしょうが、
何か追い立てられるようで落ち着きません。
それでも、限定品はもう品切れというものもあるようです。すごいですね。

さて、10月というと下半期が始まる折り返しの月です。
この上半期は、消費増税という流通・サービス業界にとっては、
非常に大きなインパクトのある変化から始まりました。
当初は、その影響は想定内に収まって、7月頃には消費も回復するだろうという予測も多かったようですが、
残念ながら、消費増税だけではなく、天候不順による野菜など生鮮品の価格高騰や円安の影響による値上げラッシュに
消費者がついてこられなくなっているというのが実態のようです。

CVSチェーンも、セブン-イレブンを除いて各社既存店売上高は、前年を下回ったままです。
デパートやスーパーなどの小売り各社も不振が続いています。
外食チェーンもマクドナルドが中国からの輸入チキンの問題の影響もあって、低落傾向から脱することはできず、
ファストフードチェーン各社も好調とは言えません。
そんな中、消費増税後も堅調に推移している企業もあります。
前述のセブン-イレブンやローソンに買収された成城石井、無印良品などは、
消費増税の影響をそれほど大きくは受けていないように見受けられます。
それらの企業に共通しているのが、消費増税に向けて、単に価格改定を行った訳ではなく、
商品の価値を根本から見直して、消費増税後の商品構成を全面的に作り変えたところです。
単に価格据え置きや実質値下げなどで消費増税に対応したところは、おおむね苦戦しています。

フランチャイズチェーンにおいて、本部の最大の役割は、チェーンの競争力強化です。
そして、そのためには、お客様のニーズ変化に適応した新商品開発や新たな売り方の提案が、不可欠です。
この下半期も現在の環境が続いていきそうです。
こんな時にこそ、再度自社業態が、すなわち自社の商品や売り方がお客様のニーズにマッチしているのかどうかを
根本から問いなおしてみてはいかがですか?

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