年頭に当たり、2021年はいったいどんな一年になるのだろうかと思いめぐらせていた方も多いのではないでしょうか。
コロナ禍で先行きが読めない中、既存事業の落ち込みをいかにカバーするかということに頭を悩ませている経営者の皆様も多いだろうと推察いたします。
数カ月でコロナが完全に収束するとも思えず、既存事業の回復にはかなり時間がかかりそうだというのが皆様の本音ではないでしょうか。
これまで経験したことのない出口の見えない経営環境の中、コロナが収まった後も以前とは生活様式が変わり、これまでと同じ業態ではお客様のニーズに対応できないということも起こりそうです。
実際に居酒屋業態などは、多くのチェーン店が焼肉店や定食屋などに業態展開を図っていますが、
コロナが収束しても以前のような居酒屋業態に戻ることは殆どないと思われます。
現在定着しつつある新生活様式に対応した業態を展開するためのキーワードはどんなものがあるかを考察してみます。
まず、「おひとり様」。
人との接触を減らすには、一人で行動することが生活の基本となります。
飲食だけではなく、フィットネスやカラオケなどでもおひとり様対応が進んでいます。
次に、「快適さ:ホームステイ」。
コロナ禍においては、家で過ごす時間が増えています。家で快適に過ごすためにはという視点での商品やサービスが人気です。
食事の宅配、シェフの訪問調理などお店に行く代わりに自宅でおいしいものをというニーズは、ますます高まりそうです。
リモート勤務の拡大によって、自宅で快適に過ごせる椅子やテーブルなどの家具類も人気です。住宅も少し郊外でも書斎のあるより広い物件に人気が集まっています。
最後に「抗ウイルス」。
日常生活において如何にウイルスから身を守るかというところも大きな関心事です。空気清浄機や殺菌剤の需要は急増しています。
病院や店舗などの消毒事業は需要に対応しきれていない状況です。個人宅でもお掃除を専門業者にお願いする人が増えています。
コロナ後に以前と同じ社会が訪れる訳ではありません。
上記のキーワードに対応した商品や事業は、コロナ後でも生活者の支持を得られるものです。
上記キーワードをベースに自社の商品やサービスを見直し、新規事業の展開を図ることが事業の末永い継続を実現する大きな手段となるのではないでしょうか…。
年頭に当たって、コロナ後の環境変化予測に基づいて自社が目指すべき姿をみんなで考えてみてください。