フランチャイズ本部構築し、フラチャイズビジネスを成功に導くために、「フランチャイズ化に成功するための7つの鍵」というチェックポイントがあります。
この「フランチャイズ化に成功するための7つの鍵」は、アクアネット/代表・民谷昌弘の著作などで提唱し、アクアネットのフランチャイズコンサルティングの基本の考え方です。
フランチャイズ化を進めるために必要なことを作っていく際、
自社のフランチャイズビジネスがこれらの成功ポイントに合致しているか?
加盟店を成功させるノウハウ、直営実績、マニュアルなどで強化し、ブラッシュアップすべきことは何か?
フランチャイズ展開にあたって標準化すべきことは何か?
など、何を基準にしたら良いかがわからないということがほとんどです。
そこで、フランチャイズ化に成功するための7つの鍵を確認することで、フランチャイズパッケージを構築し、加盟店募集を進める中でも、自社のフランチャイズパッケージがどのレベルにあるのかを確認し、ブラッシュアップすることで、フランチャイズチェーンが拡大する軌道に乗ることに繋がります。
以下、7つの鍵のポイントを解説します。
「フランチャイズ化に成功するための7つの鍵」
「フランチャイズ化に成功するための7つの鍵」は以下の7つです。
- 収益度
- 差別化度
- 拡大度
- ノウハウの非属人度
- 社会的有用度
- 理念の共有度
- 契約の明快度
1. 収益度
「収益度」とは加盟店ごとの収益力のことで、フランチャイザー(フランチャイズ本部)が成功するためにもっとも重要かつ基本的な要件です。
フランチャイズチェーンに加盟するということは、ビジネスを通じて利益を獲得するという事が最大の目的です。したがって、収益面で魅力あるパッケージを提供することが成功にとっては最も重要となります。
加盟店の収益度には、以下のような基準があります。
- 営業利益率が一定水準(ロイヤリティ支払い後10%以上)を超えている
- 投資回収期間が2~3年以内に収まっている(償却前営業利益で初期投資額を回収できる期間)
- オーナーの収入が平均的な大企業のサラリーマン年収を上回る
(注)上記はあくまで目安です。業態によって基準が変動する場合があります。
2.差別化度
次にチェーンとしての「差別化度」を確保し、高めることです。
差別化度を高めるということは、強い競争力を持っているかどうかということです。多くの競合にさらされるフランチャイズチェーンの成功のために不可欠です。
差別化度を高める場合の留意ポイントは以下の4つです。
- 名物商品、圧倒的な価格競争力はあるか?
- 特別な営業ノウハウはあるか、効果的な販促施策はあるか?
- 先進的な経営システムや情報システムが整備されているか?
- ブランド認知は高いか、ブランドイメージは確立されているか?
3.拡大度
「拡大度」は、フランチャイズ本部がいかに加盟店をスピーディに増やしていけるか、ということです。
フランチャイズチェーンは、急速な店舗拡大を実現することに最も適した経営システムです。したがって、業態そのものが多店舗化に向いているかどうかが、大きな鍵となります。
具体的には、加盟店の初期投資や立地の多様性などが重要なポイントとなります。
4.ノウハウの非属人度
「ノウハウの非属人度」は、そのビジネスに関して素人の方でも短期間で加盟店の運営方法を身につけることができる仕組みがあることです。
つまり、フランチャイズチェーンにおいては、何年も修行しないと一人前になれないような職人がいないと運営できないような仕組みでは、成功が難しいということです。
5.社会的有用度
「社会的有用度」とは、社会に貢献し、地域の生活者に喜んで受け入れてもらえるような業態であることです。
フランチャイズシステムの多くは、地域密着型という特性があります。身近な場所に出来ることが周辺に住み、働く人々に親しまれ、支持されるビジネスは、フランチャイズ・オーナーにとって価値るビジネスといえます。だからこそ全国に展開できる可能性も高まるのです。
反対に、公序良俗に反するような商品、サービス、けばけばしく目立てばいいというような店舗デザインなどはフランチャイズチェーンとしての成功を大きく阻害することになります。
6.理念の共有度
「理念の共有度」は、フランチャイザーとフランチャイジーが、同一理念と共通の目標に基づいて事業運営していける明確で共感されやすい理念と事業目標を保持しているかどうかということです。
フランチャイズチェーンは、同一ブランドで同じ業態で、異なるオーナーを運営しているためチェーンとしての統一イメージの維持という点からも理念の共有は非常に重要となります。
7.契約の明快度
「契約の明快度」は、フランチャイズ契約書の内容が具体的かつ明快であることを指します。
フランチャイズ契約は本部と加盟店のお互いの権利と義務を明文化したものです。
FC本部の機能が整備されていて、FC本部から加盟店へのサポート内容が具体的に規定されて初めて契約内容も具体的になります。
したがって、本部として成功できる水準に到達しているかどうかは、フランチャイズ契約の内容にはっきりと反映されます。
つまり、フランチャイズ契約の内容が、具体的で明快であれば、成功の可能性は高まるということなのです。
以上が「フランチャイズ化に成功するための7つの鍵」の主な内容です。
これら7つの鍵に優先順位はありませんが、それぞれが密接に関わっています。
「フランチャイズ化の7つの鍵」をより高いレベルで保ち続ける努力をすることで、フランチャイズ本部が成功する可能性がどんどん高まっていくのです。
これで「フランチャイズ化に成功するための7つの鍵」の全体像は、ご理解いただけたかと思います。
さらに、一つ一つの鍵を磨くためのポイントとはどういったことなのかを「フランチャイズ化に成功すための7つの鍵」を磨くためのキー別ポイント」で解説していますので、詳しく知りたい方は是非ご一読ください。