昨年、日本語版が出版された「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」(日経BP社刊)という本があります。
ビジネス書籍のベストセラーになっており、図書館(今はどこも休館中ですが)でも何カ月も予約待ちになるくらい、読んでみたい本になっているようですので、読まれた方も多いかもしれません。
この本には、誰もが持っている10の「ドラマチックな本能」、事実ではないことで世界を見てしまうという思い込みの習慣を紹介しています。それらの本能は、「分断本能」「恐怖本能」「犯人探し本能」などの章立てで構成されています。そして、それぞれの章では、著者(複数の筆者)が実例を挙げ、その勘違いのプロセスや関連した例題などを使い、そのメカニズムを解明していきます。
日本ではゴールデンウィークに入りましたが、新型コロナウイルスの収束時期は見えていませんし、今の状況への対処で悪戦苦闘の日々という経営者の方は少なくありません。
そうした中で、取り込み切れない情報の波の中から、データをもとに適切に事実を見極めて、自らの選択、判断をするための示唆を見出すことが出来る一書であると思います。