「事業成長に不可欠な鋭敏なスピード感」

春にもかかわらず、今週は関東地方でも雪が降った地域もあり、桜前線も一休みになってしまいました。
年度末を控えて慌ただしい日々の方もいらっしゃると思いますが、どうか交通事故の防止、健康管理には十分ご留意ください。

雨の日というと出前を頼むという方も意外と多いのだそうですが、都内では「ウーバーイーツ」というサービスが少しずつ伸びているようです。
注文した店の人が配達するのが、従来から「出前」「宅配サービス」です。
ところがウーバーイーツでは、お客様がネットから注文すると、注文を受けた店にドライバーが立寄って商品を受け取り、お客様に配達します。
代金はネット決済されているので届けるだけです。
更にスマホ用アプリでは、ドライバーが今どのあたりにいるかを地図で表示され、あと何分で到着するかをお客様は知ることができます。
こうなると、落語の「そば屋の出前」の話も通じなくなってしまいそうです。

冗談はさておき、「ウーバーイーツ」を手がけるウーバーテクノロジー社は、ご存じの方も多いと思いますが、「ライドシェア」という乗用車の相乗りの需要をマッチングさせるサービスで、2010年にスタートし、創業から7年ほどの間に50ヶ国以上でサービスを提供するまでに成長した未上場ベンチャー企業です。
そして、その企業価値は680億ドル(約7兆1,400億円)とされ、米国の次世代を担う企業として期待されています。

フランスなどの先進諸国でもいち早く取り入れられている国も少なくありませんが、日本では法規制やタクシー業界の反対などで、本業のライドシェアは試験段階で中断しているようです。
その分、海外の新しい ビジネスが日本で広まるまでに、時間稼ぎが出来ているとも言えるかもしれません。

考えてみると、165年前にペリーが来航した当時と、海外から流入するものにストップをかけて時間稼ぎをしながら、その間に受け入れ体制を整えるという手法は基本的に変わっていないのかもしれません。
しかしながら、時代変化と国境を越えてくるまでのスピード感は、これまでの尺度で測れなくなりつつあります。

業界・規模は異なりますが、フランチャイズビジネスでも事業成長のスピード感が必要なのは当然のことです。
事業を立ち上げにスピード感や勢いがなければ勝つべき時に勝てない、タイミングを逸してしまうということを改めて考えさせられました。

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