アメリカ、韓国、台湾などから、海外FCが上陸したというニュースが年に何回か聞きます。
私どもにも、魅力的な海外FCはないか?という相談をいただくこともあります。
海外ブランドで、長く日本でチェーンを維持している、主なチェーンを列挙してみます。
日本マクドナルド、ミスター・ドーナツ、ケンタッキー・フライド・チキン、
セブン-イレブン、スターバックス、タリーズ・コーヒー、
これらは2000年以前に日本1号店をオープンしています。
ミスター・ドーナツ、タリーズ・コーヒーは、米国の本部は既にありません。
セブン-イレブンは、1980年代後半に米国本部の再建を頼まれ、
以来、日本流コンビニモデルを米国に移植して、現在に至ります。
2000年以降では、カーブス、エニータイムフィットネスがあります。
その他高齢者サービスなど、サービス業FCもチャレンジしています。
しかしながら、目立った成功に至った事例は、まだありません。
上に挙げたFCの共通点は、
海外ブランドを持ち込んだ創業者の強い信念とリーダーシップが源となっていることだと思います。
米国のFCは、システムが完成していて、マニュアルもある、再現性が高いなど、
提携前の商談では、そうした印象を持つかもしれません。
しかし、実際はブランド以外はすべて「メイド・イン・ジャパン」と言えるほど、
ローカライズされ、発展の基礎を作っています。
国内展開を軌道に乗せるまで、諦めないで、粘り強く、
日本の消費者に受け入れられる店舗を作れるかが鍵であるとも言えます。
店舗数であれば、100店舗が一つの目安になると思います。
これらのFC本部は、今も同じ経営者、経営母体が経営を継続しているとは限りません。
米国本社の直営になったチェーンもあります。
ただ、日本国内のチェーン化の基礎を築いていなければ、早々に撤退していたと思います。
このように少し見ただけでも「海外ブランドだから成功する」のではないことが、よく分かると思います。
「加盟」ではなく「創業」であり「新規事業立ち上げ」の決心が大切なのだと感じます。
とはいえ、海外にも様々なフランチャイズビジネスがあります。
海外ブランドを日本で成功させる本部が出てくることを期待したいと思います。