先日、公取委が大手コンビニに対して、「24時間営業の強制」、「無断発注・見切り販売の制限(定価販売の強制)」、「ドミナント出店(特定地域への集中出店)」などは、独占禁止法違反に問われる可能性があるとの見解を示しました。

これらは、現在のコンビニの繁栄を支えてきた基盤をなす戦略であって、本部としても簡単に方針を修正するというわけにはいかないものも多いと言わざるを得ません。しかし、フランチャイズビジネスというのは、本部と加盟店がお互いに利益を分け合い、お互いに繁栄するということが、その存続には欠かせません。現在のコンビニ業界の状況は、本部は一定以上の収益が確保できてはいるが、加盟店においては、売上の上昇が見込めず、一方で店舗内の作業は増え、人件費はどんどん上昇し、オーナーの利益は目減りする一方だと言われています。

このままの状況が続けば、加盟店が存続できなくなって、結果として本部の収益も減少し、チェーンとしての存続が危うくなってしまうということにもなりかねません。コンビニ各社もここ数年、省人化や24時間営業の見直し、より地域に密着した店舗作りなど、従来型の画一的な店舗展開を見直そうという機運は高まっています。今回の公取委の見解を受けてコンビニ各社はさらに踏み込んだ対応を迫られるわけですが、どこまで、従来の方針を転換できるのかが今後の成長に向けた鍵になると思われます。

フランチャイズ業界のリーダーとして売上でも店舗数でもその仕組みにおいても先頭を走ってきたコンビニが大きな曲がり角を迎えていますが、コロナ禍という大きな環境変化への対応とも相まって、ニュースタイルのコンビニチェーンとしてのモデルを描かなければならない時期に来ているということでしょう。

加盟店の収益性が悪化して、チェーンとしての成長に陰りがみられ、加盟オーナーの不満が高まっているという構造は、多くのフランチャイズチェーンにおいて共通する課題です。

日本にフランチャイズチェ―ンが登場して約58年が経ちました。20年、30年を超えたチェーンは、成長が止まったところも多く、フランチャイズチェーンとしての制度疲労を起こしているという可能性が高いとも言えます。
コロナ禍で想定を超えた売り上げ不振に苦しむ加盟店も多い中、本部もフランチャイズシステムの大幅見直しも含めて存続に向けた対応を考えなければならない時期だということでしょう。

自社のフランチャイズパッケージが時代にふさわしい変化を遂げているか今一度冷静に振り返ってみてはいかがですか。

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