フランチャイズ業界で最大の展示会「フランチャイズ・ショー2023」が、3月初めに東京ビッグサイトで行われました。
来場者は2万4千人くらいということでコロナ前にはまだ戻っていませんが、昨年よりは大きく伸びています。
以下、フランチャイズ・ショーの今年2023年の傾向を簡単にお伝えします。
ここ数年の傾向ですが、一社あたりのブースの規模が大きくなっています。
入口からフードコートにかけてのメインの導線に沿って大型のブースが配置されそれぞれ存在感を発揮していました。
業種別では、飲食業が増えた印象を持ちましたが、ラーメン、カフェ、焼肉などが比較的人気を集めていた印象でした。飲食分野で最近人気の高いスイーツ分野では、わらび餅やプリン、おはぎなどのブースが比較的人を集めていました。
コロナ前と大きく変わったのが、大手コンビニなどのある程度の規模のチェーンの出展が減少したということです。大手チェーンは、コロナ禍で出店拡大よりも既存店の改善や複数店展開に軸足を置いているという面とともに、近年は出店余地が少なくなってきて展示会に出展しても効率の良い加盟店獲得につなげられないという面もあるようです。
さらに、今年の業種別に見た特徴としては、サービス業においてこれまでかなりの数のチェーンが出展していた学習塾が極端に減少したということ、一方、プログラミングやロボットなどは一定数の出展が見られました。
また、フィットネス、エステ、障害者支援、シニア向けビジネス関連が根強いということが目立ったところです。障害者支援やシニア向けビジネスにおいては社会貢献をうたう企業が目立っていました。こういった点も最近のフランチャイズ業界の特徴といえるようです。
小売業分野では、冷凍自販機や無人販売など無人化への対応業態が出展していましたが、商品力強化や防犯面での改善などが今後の課題となりそうです。
海外からの出展もありましたが、まだコロナ前ほどの水準には達していない印象を受けました。来場者も以前多かったアジアからの方は、それ程多くはありませんでした。海外からの来場者がコロナ前に戻るのは早くても来年以降ということのようです。
全般的には、出展社も来場者もようやくコロナ前に戻りつつあるもののまだ勢いが足りないという印象ですが、コロナ禍に負けずにフランチャイズシステムが幅広い分野で活用されているというのは間違いないようです。